ガラガラポン日記

複雑になってしまった問題を、一度ゼロにして、考え直してみる。

読書メモ『原発と日本の核武装』

原発と日本の核武装原子力事業のタブーを明かす』(武田邦彦  詩想社新書 2016年)より。

 原発推進派と反対派それぞれの主張を客観的に分析している。これは参考になる。武田氏の言うとおり、まず「感情論」で賛成か反対かが決まっているというのは頷ける。また、マスコミ、特にテレビや新聞報道の問題点もそのとおりだと思う、そのニュースソースである政府・官僚の思惑も。(今まで「地球温暖化」を鵜呑みにしていたが、武田氏の言うとおりであれば、問題外ということになる。)

 

科学的な考え方を何回も強調されている。マスコミや政府のウソやダマシに惑わされないために必要というのは賛成。

 

「日本の核武装」というのは、よく分からない。抑止力としての核武装ということか?今の状況では、それを選択せざるを得ないのかなあ・・・。ただ、核兵器の原材料があり、ロケット技術もあるので、日本が核武装する条件は整っている、というのは理解できる。

 

本書を読んで連想したのだが、戦後の日本でかつて「3S政策」というものが行なわれた。「スクリーン又はスポーツ」「スピード」「セックス」の頭文字を取って作られた言葉だ。2020年の東京オリンピックなどはまさしく「3S政策」の延長であろう。福島原発から注意を逸らすのに、ちょうどいいものを見つけたものだ。

私見だが、ひとりひとりが「科学的思考」を身につけ、政府やマスコミなどが「秘密」にしていることを見つけ出し、多くの人々とネットなどで「共有」することが、3S政策に対抗できる一つの方法ではないかと思う。(科学的思考:scientific thinking  秘密:secret  共有:share・・・無理に当てはめて3Sにしてみた。)

 

本書の 目次より一部抽出。

〇 実は新幹線よりも耐震性が弱い日本の原発

原子力安全神話はまさしく神話であった

〇 目前に迫っていた日本列島の最大の危機

〇 日本人全員を16回以上殺害できる量の放射性物質が放出された

原発の立地はこうして決まる

〇 いまだにある原発は安全で経済的だという錯覚

〇 被曝と健康への影響に関するデータは不足している

〇 とりあえず原発は止めておいた方がよいと考える理由

〇 民主主義とは意見の異なる人を認めること

〇 一万人の専門家の誰もが見誤った原発の安全性

津波対策ができれば再開できるというのはトリックだ

〇 純粋にコストだけ見れば化石燃料がもっともお金がかからない

〇 法令よりも外国のどこかの任意団体の意見が重視される異常さ

〇 避難する住民を欺いた「風向き」の隠蔽

〇 自分たちだけが逃げたマスコミ

〇 汚染がひどいので、変えられた安全基準

〇 海洋生物へのストロンチウムの蓄積

〇 いまだに残る食材への不安

〇 日本はすでに核爆弾の原料をこれだけ持っている

〇 あきれるほど非科学的な社会

 

 また、本書の主題から少しずれるが、「温暖化」に関して。今は南極、北極に氷があるので氷河期であると武田氏は言う。調べてみると、概ね氷河期或いは間氷期という考え方が多いようだ。南極や北極の氷が溶けても海面は上昇しない、というのにはビックリした。

 

氷河学的には、氷河期という言葉は、南半球と北半球に氷床がある時期を意味する事が多く、この定義によれば、グリーンランドと南極に氷床が存在する現代、我々は未だ氷河期の中にいることになる。(中略)この意味でいえば、最後の氷河期は1万年前に終了したということになる。この約1万年前に終わった出来事を、文献によっては「最後の氷河期」と記載していることもあるが、科学者の多くは氷河期が終わったのではなく、氷河期の寒い時期「氷期」が終わったとし、現在を氷期氷期の間の「間氷期」と考えている。(Wikipedia 氷河期より)

 参考記事

yahuhichi.com

 

 

 

 

原発と日本の核武装 (詩想社新書)

原発と日本の核武装 (詩想社新書)