ガラガラポン日記

複雑になってしまった問題を、一度ゼロにして、考え直してみる。

読書メモ『ビッグデータの正体』

 『ビッグデータの正体〜情報の産業革命が世界のすべてを変える』(ビクター・マイヤー=ショーンベルガー、ケネス・クキエ、斎藤栄一郎訳  2013年 講談社)を読了した。

 

あるブログ(「古本屋の殴り書き」)で紹介されていた本だった。

 

読んでみて、驚いた。ネットも含めて世の中のあらゆる情報が集められ、膨大な数式などを基に相関関係などが炙り出され、それが大きなビジネスチャンスになっている。今、このブログを見ていることもすべて情報として集められている、ということに驚いた。街中にある監視カメラどころの騒ぎではない。

本書では、 映画「マイノリティ・リポート」が取り上げられているが、近未来の犯罪予防が、現実になるかもしれないのだ。

ビッグデータは大変革の始まりを告げるものだ。望遠鏡の登場によって宇宙に対する認識が深まり、顕微鏡の発明によって細菌への理解が進んだように、膨大なデータを収集・分析する新技術のおかげで、これまではまったく思いもつかぬ方法で世の中を捉えられるようになる。やはりここでも真の革命が起こっているのは、データ処理の装置ではなく、データそのもの、そしてその使い方だ。(p18〜19)

正直、イメージがつかめないが、何やらまったく別次元の世界が広がりつつあるらしい。

水道橋は都市発展に道を開き、印刷機は啓蒙思想の普及を促し、新聞は民族国家の台頭を後押しした。しかし、元々、こうしたインフラは、水や知識の流通のために生まれた。それは電話もインターネットも同じだ。一方、データ化は人間の理解力を基本的に向上させるものだ。従来、世の中は自然現象や社会現象といった出来事の連続と説明されてきたが、ビッグデータ的に見れば、情報があふれる空間そのものなのだ。

100年以上も前から物理学者らは、すべての礎となっているのは原子ではなく情報だと訴えてきた。どう見ても凡人には理解できそうにない話だ。それがデータ化で変わる。ある存在の、目に見える部分と目には見えない部分をはるかに大きなスケールで把握・計算し、行動できるようになったからだ。

言い換えれば、世の中は情報の塊、つまり膨大なデータの集まりということになる。そのような視点は過去に例がない。(p149)

 「すべての礎となっているのは原子ではなく情報だ」というのもよく分からないのだが、発想を変えることによって見えてくるのかなあ?

 

ビッグデータのマイナス面も指摘されている。その一つが「プライバシーの麻痺」と表現されている。

従来、プライバシー保護のために使われてきた3大対策が、「個別の告知と同意」、「データ利用拒否を本人が通告できる制度(オプトアウト)」、「匿名化」だ。ところがビッグデータ時代には、この3大対策の効果が大幅に薄れてしまう。現時点でもプライバシーが侵害されていると感じるユーザーは多い。(p233〜234)

 

この本を読むと、時代が凄いスピードで変化していると感じる。人々の思考方法も、因果関係中心から、相関関係中心へ変化せざるを得なくなっている。後世の人から見ると、現代は、大きな変化を遂げた時代と言われるのかもしれない。

 

 

 

www.cinematoday.jp

 

 

ビッグデータの正体 情報の産業革命が世界のすべてを変える

ビッグデータの正体 情報の産業革命が世界のすべてを変える